女性のバストに対する美意識の変化

バストアップと豊胸手術の誕生

まず、女性のバストに対する美意識の変化をたどってみましょう。

直立二本足歩行をし始めた、私たちの先祖は、いままでのようにお尻によるセックスアピールを失いました。

その代わりに発達したのがバストの膨らみと唇だといいます。

この二つが常時存在するのは、動物では人間だけというのは不思議ですね。

唇は食事や会話のためにも、隠しておくことができず、常に目に晒されています。

そのため、唇を赤く塗る化粧法が発達しました。

魔除けや、戦士の心を鼓舞させる戦いの化粧と違い、現代のほお紅や口紅がメインの化粧は、そもそもセックスアピールを伝えるためのものなのです。

バストもまた、おおらかな古代では隠すものではありませんでしたが、貧富の差、身分の差がうまれ、国や支配者が生まれ、戦争がはじまるころ、女性である証のバストは隠されるようになりました。

宗教が生まれ、性的なものは抑圧されると、さらになまなましい原始の女性のパワーの象徴ともいえる、大きなバストは好まれなくなります。

中世の美しい理想のバストは思春期の少女のようなバストで、それが上品で良いと女性の憧れを集めていました。

いまの民主主義の世の中になると、再び女性のパワーが見直されはじめ、女性が力を取り戻します。

それと同時に、大きく豊かな、セックスアピールのあるバストが再び理想のバストとなりました。

豊胸手術もその流れのなかで必要とされてきたようです。

 

バストアップ・最初の豊胸手術

世界で初めての豊胸手術が行われたのは1920年だといわれます。

それ以前にも、バストを大きく豊かにするために胸に異物を埋め込むことが行われていたようですが、記録にはのこっていません。

というのも、それは正式な医療ではなく、闇医者に近いものだったからです。

一時の豊胸効果はあったのでしょうが、その後どうなったか・・・想像はつきます。

当時から、バストを大きくするためにはバストに、何か埋め込むのが手っ取り早いとおもわれていたのでしょう。

扱いやすいパラフィンなどが直接注入されたようです。

また、当時、胸を大きくする手術を受けたがったのが女性だけだと思い込むのは間違いです。

そう、豊かなバストに渇望するのは、なにも生まれつきの女性ばかりとは限りません。

いえ、絶対手に入らないとわかっているからこそ、むしろまだほとんど未知の領域だった豊胸手術を受ける決断がついたのかもしれません。

今では統計的な資料もないし、真実は闇の中ですが、どうしても女性になりたい男性が次々と新しく提唱される豊胸手術を受け、その身をもって、その技術の基礎をつくりあげたのかもしれません。

現在の豊胸手術では、そんな野蛮なことはなくて、乳腺の保護や神経や感覚の保護、インプラントへの免疫反応などが当然考慮されています。

また、術後のケアや長期間の経過もクリニックでチェックしてくれるようになりましたが、やはり、よそで行った手術、または過去に行った手術に対して再手術する人も少なくないようです。